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走り屋から交通課 課長への仕返し


私の知人のお話をします。 彼は気の良い走り屋。

ある時、千葉県の警察内だけで発行される
小雑誌を持って来ました。


そこには『キャノンボール族』という
警察用語で呼ばれた私達走り屋を
千葉西署交通課の塚本勝身課長が厳しい取締りにより
撲滅させたとの大ボラが書いてあるではないですか。


知人の走り屋はこう言いました。
『こいつとんでもない野郎ですよ。
俺にいいアイディアがあるからイジメテあげますヨ』
と言って帰って行きました。


しばらくしてチューニング雑誌の個人売買欄に
次のような内容の「売りたし」が掲載されていました。
『日産スカイラインGTR 格安 早いモノ勝ち 
当方、吉牛勤務の為、
電話は深夜2時すぎ希望 塚本勝身』と。


104番で調べたのか課長の自宅の電話番号まで
書かれているではないですか。
すぐに課長の家の電話には善良なる購入希望者達から
深夜の電話が殺到してパニック状態。


ついに『お客様がお掛けになった電話番号は
現在使われておりません』に変更され
長年使用していた電話番号が使えない
不便を被る事と成りました。


課長への仕返しのダシに使われた
購入希望者には同情しますが、
それ以来この課長は湾岸キャノンボール
集合場所で主催者の私を見つけると
イソイソと擦り寄って来ては
何か私に聞きたそうにしていました。


そんな時、私はこの中年の小心者で、
全く似合わない金張りのロレックスをした課長が
妙に可愛く思えてしまいました。